02. 冬の花
作詞 / 作曲 / 編曲 : flat
冷めきった冬の空に降りしきる雪の中で
少年に身寄りはなく人知れず震えていた

音もなく鳥もいない
誰かにすがる当てもなくて
でもそんなこの街にも
一輪の花は咲いた

冷えたこの手を握りしめ笑顔くれた
たった一度のその優しさが嬉しくて

君の笑顔が見たいから
かじかんでも会いに行こう
ただひと時のその歌を
もう一度焼き付けて欲しい

君のくれたマッチの箱の
お礼に白い花摘んで
渡そうとしたその場所で
君はただ震えていた

冷えたその手を握りしめ僕は泣いた
たった一つのその箱を貰ったなんて

君の笑顔が見たいから
凍えても背負い行こう
ただ一輪のその花よ
どうかまだ枯れないでほしい

空に響く声のように
雲を見上げる鳥のように
どうかそれを咎めないで
この足が動く限り走るから

君の笑顔が見たいから
最後まで共にいよう
その想いを知った君は
微笑んで手を離す

ただひと時のその歌を
もう一度思い出す
君の笑顔がくれた夜
胸に秘めただ一人行こう