冷めきった冬の空に降りしきる雪の中で 少年に身寄りはなく人知れず震えていた 音もなく鳥もいない 誰かにすがる当てもなくて でもそんなこの街にも 一輪の花は咲いた 冷えたこの手を握りしめ笑顔くれた たった一度のその優しさが嬉しくて 君の笑顔が見たいから かじかんでも会いに行こう ただひと時のその歌を もう一度焼き付けて欲しい |
君のくれたマッチの箱の お礼に白い花摘んで 渡そうとしたその場所で 君はただ震えていた 冷えたその手を握りしめ僕は泣いた たった一つのその箱を貰ったなんて 君の笑顔が見たいから 凍えても背負い行こう ただ一輪のその花よ どうかまだ枯れないでほしい 空に響く声のように 雲を見上げる鳥のように どうかそれを咎めないで この足が動く限り走るから |
君の笑顔が見たいから 最後まで共にいよう その想いを知った君は 微笑んで手を離す ただひと時のその歌を もう一度思い出す 君の笑顔がくれた夜 胸に秘めただ一人行こう |