01. 裸の王様
作詞 / 作曲 / 編曲 : flat
ここは今時到底有り得ない架空上の劇場
巷に蔓延るは無数の陰口や因縁
言葉に意味なんてなくなってからもう既に四十九日
有り合わせで適当に吐き捨てられただけのごみ箱

世界が大きくなるにつれ小さくなりゆく許容
誰かを幸せにするために誰かを捨て行く犠牲主義
地位とか立場だとかを決めるのは功績なんかじゃなく血統
今日も素敵な衣装身に纏い家来引き連れ歩くのさ

私は背の大きな王様
誰もが認めたお偉い様
威光にあやかったお連れ様
「皆の衆、本日お疲れ様」

ある朝王様に会いに来た二人の仕立て屋
「あなた様によく似合う服を作りにやってきました」
喜んで作らせたはいいけど驚くほど透明
「賢い人にしか見えない仕様なんです、
あれっ?どうかなされました?」

僕等は気の小さな仕立て屋
その実肝の据わった仕掛け屋
見事に決まった間抜け面
騙されてる方が悪いのさ

そうさ事実言うなればイカサマ
それにまんまと釣られた王様
どちらも傍から見ればお子様
「どこでお昼寝してたの神様?」

ここは今時到底有り得ない架空上の劇場
チャチなプライドの衣装身に纏い舞い踊る民衆
仕掛けられた地雷踏んだのは一人の少年
無垢な笑顔を浮かべ大はしゃぎ
「みんな!見てよ!なんで?どうして?王様は裸なの?」

私は背の大きな王様
誰もが認めたお偉い様
そうさ誰しもいつかはお星様

あなたは背の大きな王様?
それとも気の小さな仕立て屋?
兎にも角にも喜劇はお終い
「皆の衆、本日お疲れ様」